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天才と呼ばれた男が描いた最後の夢のカタチ

バイク史に名を残すいくつもの傑作を生み出した天才がマッシモ・タンブリーニだ。そのタンブリーニが生前最後に関わったと言われるモデルがついにベールを脱いだ!!

マッシモ・タンブリーニって、どんな人?

T12マッシモというバイクの話をする前に、その車名の由来にもなったマッシモ・タンブリーニについて少し解説しておきましょう。

タンブリーニは1943年に生まれたイタリア人で、バイクメーカー「BIMOTA(ビモータ)」の創業メンバーだったことで知られています。当時のビモータはメーカーというよりもオリジナルのシャシーを設計するコンストラクターに近かったわけですが、卓越したハンドリングを武器にレースの世界で大活躍。その設計を行っていたのがタンブリーニだったのです。
ちなみにビモータの「タ」はタンブリーニの「タ」。同じく、「ビ」はヴァレリオ・ビアンキ、そして「モ」はジョゼッペ・モーリというそれぞれのイニシャルを意味し、3人で設立された・・・というマメ知識は覚えておいても損はないでしょう。

さて、そんなタンブリーニはビモータ時代にHB1やSB1、KB1といったマシンを手掛けて成功を収めると、今度はカジバに移籍。その傘下にあったドゥカティのデザインを任され、自身最大のヒット作を送り出しました。
それがあの916です。2本のマフラーをシート下に取り回し、スリムさを追求したそのモデルはやはりレースで連戦連勝を記録。バイクデザインのトレンドに新風を巻き起こしたことはよく知られています。
ところが、それだけでは終わりませんでした。タンブリーニはかつての名ブランド「MVアグスタ」を復活に一役買うと、F4というこれまた名車中の名車に数えられる傑作モデルを生み出してその名声を揺るぎないものにしたのです。

タンブリーニが天才と呼ばれる所以は、エンジニアやデザイナーとして専門的な教育を受けていないにも関わらず、誰もがため息をつく機能美をカタチにする力があったからでしょう。バイクの価値観を変えた天才と言っても過言ではありませんが、2014年4月に病気のため永眠。70歳のことでした。

その名を冠したスペシャルバイク

こうしてバイク界はひとりのアーティストを失ったわけですが、先頃その名が与えられたモデルが突如発表され、世界中のファンを驚かせました。それがT12マッシモ。生前、その設計にかかわりながらも完成を見ることがなかった、まさに遺作と呼べるモデルなのです。

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タンブリーニが構想し、作り始めていたカタチを息子のアンドレアが引き継ぎ、今回の発表に至ったというわけです。
その車体は「スピード」ありきのタンブリーニらしく、これまでの作品同様機能性に溢れたもの。軽量高剛性を誇るフレームは鋼管パイプフレームとマグネシウムを組み合わせられ、そこにBMW・S1000RR用の水冷4気筒エンジンを搭載。その内部には様々なスペシャルチューンが施された結果、なんと230ps以上を発生しているというから驚きです。

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もちろん足周りや外装もそれにふさわしく、オーリンズ製のGPサスペンションにブレンボ製のレーシングキャリパー、鍛造マグネシウムホイール、ドライカーボンのフェアリング・・・・・・とモトGPマシン並のパーツを当然のように装備。乾燥重量はわずか154.5kgと発表されていますが、それも納得の作り込みですね。
公道仕様は存在せず、限られたライダーが限られた場所で乗るためだけに送り出された、特別な存在であり、価格も特別。完全受注生産で30万ユーロを予定しているといいますから、日本円だと3700万円弱といったところでしょうか。気になる人はぜひお問い合わせを!

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写真 Massimo Tamburini S.r.I.
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